Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、それぞれの長所・短所まとめ

Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsの3つを比較

コロナ禍の中、ビデオ会議の必要性が今までにないくらい急増しています。日々のリモートワークをこなす中で、ビデオ会議のためのツール利用は必須ですね。

この記事では、そんなビデオ会議ツールの中でも、多くのユーザーに利用されているZoom、Google Meet、Microsoft Teamsの3つを比較してみました。

その上で、ユーザーのタイプ、ニーズにあわせたおすすめのツールをご紹介します!

各ツールの概要

Zoom

Zoomは、中国出身の実業家であるエリック・ヤン氏が創業した「Zoomビデオコミュニケーションズ」が開発したオンライン会議、チャット、モバイルコラボレーションを組み合わせたアプリです。

その大きな特徴の一つは、一回のデータ通信量が少ないということ。

従来多くのユーザーに用いられていたSkypeと比較してネット回線の通信環境に大きく左右されず、安定した通信が行えるという点です。

Google Meet

Google Meetは、その名の通り、グーグル社が提供するビデオ会議ツールです。

Google Meetの前身としてGoogle Hangoutというツールがありました。しかし、こちらは個人使用向けであり、法人がビジネスの場で使うことは想定されていませんでした。
そのため、同社が法人向けに新たに開発したものがGoogle Meetです。

Google Hangoutにくらべ、後述するようにいくつかの機能変更が施されており、安全性もより強固になっています。
他ツールと差別化された大きな特徴としては、Googleアカウントをもっていれば誰でも利用可能なことがあげられます。

Microsoft teams

Microsoft Teamsは、マイクロソフト社が開発した、ビデオ会議ツールです。

Zoom、Google Meetと比べるとよりビジネスに特化した仕様となっています。
特徴として、充実した管理機能、Outlook、Word、Excel、PowerPointなどのMicrosoft製品との連携、65種類ものアプリケーションとの連携も可能なため、規模の大きな組織向けといえます。

Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsの有料版の価格比較

Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsのいずれにも無料プランがありますが、より制約なしでフル活用するためには有料契約がおすすめです。

会議の録画サービス、他のソフトウェアとの連携等を行ったりと、フルに機能を発揮させるためには、基本的にはどのツールを使うにしろ有料プランを契約する必要があります。

この項目では、3つのツールの有料版の価格比較をします。

ZOOM

ZOOMの有料プランのメリット

まず、Zoomの有料プランを登録した場合、次の4つのメリットがあります。

① 制限時間がない
② クラウドレコーディングができる
③ ホストを複数設定できる
④ Slackなど他アプリとの連携ができる

いずれのメリットも、頻度と情報量が多く、長時間続く会議のためには不可欠な要素ですね。

ZOOMの有料プラン(価格)

次に、有料プランには下記の3種類があります。

ZoomPro:ミーティングの最大時間は24時間まで, 100名参加可能(2000円/月)
Zoom Buisiness:ミーティングの最大時間の制限なし, 300名参加可能(2700円/月)
Zoom Enterprise:ミーティングの最大時間の制限なし, 500人名参加可能(2700円/月)

いずれの要素も、頻度と情報量が多く、長時間続く会議のためには不可欠な項目ですね。

Google Meet

Google Meetの有料プランのメリット

Google Meetの有料版は設定した場合、以下のメリットがあります。

① 会議の参加人数が大幅に増える
② 24時間 365日対応の、オンラインサポートとコミュニティフォーラムを利用できる
③ セキュリティ面が強固になる

こちらも企業には必須であるメリットが多数ですね。

Google Meetの有料プラン(価格)

料金プランは以下です。こちらは、Meetsの使用料ではなく、個人所有のグーグルアカウントをG Suiteという承認付きのプレミアムバージョンにするための料金になります。

・Basicプラン:680円/月
・Businessプラン:1,360円/月
・Enterpriseプラン:3,000円/月

Microsoft Teams

Microsoft Teamsの有料プランのメリット

Microsoft Teamsを有料で使用すると、利用メンバーの上限が大幅に増えて、ストレージ容量も増えます。これらに加えて、無料版では使えなかった多くの機能がフルで利用できます。

① 利用メンバーの上限が増える
② ストレージ容量が増える
③ 有料版限定の機能が使用可能

Microsoft Teamsの有料プラン(価格)

料金プランは以下になります。

・Microsoft 365 Business Basic: 540円/月
・Microsoft 365 Business Standard: 1360円/月
・Office 365 E3: 2170円/月 

Zoom、Microsoft Teams、Google Meet機能の比較

3つのツールは、それぞれに異なった特徴をもっています。この項目では、Zoom、Microsoft Teams、Google Meetそれぞれの機能の比較をします。

Zoomの特徴

Zoomの大きな特徴は使い勝手がよく、あらゆるユーザーにマルチに対応しているという点です。

まず、UIがとてもシンプルで、機能が豊富にもかかわらず、とても操作しやすいです。
参加メンバーに招待を送りたい場合は、ワンクリックで会議へのリンクを作成できて、会議の録画もワンクリック操作が可能です。

加えて、参加者をホストが小グループに一瞬で分割できるブレイクアウトルーム機能はZoom固有のものであり、ほかの2つのツールのはこの種の機能は搭載されていません。
これも、Zoomを特徴づける使い勝手のよさのひとつといえるでしょう。
データ使用量が少なく、通信が安定しているというのも、Zoomの利点です。

まとめると、Zoomは機能のバランスが取れており、学校組織も含めた法人組織、小中規模の組織、個人のいずれにとっても使いやすいツールになっています。
無理に欠点をあげるとすれば、ほとんどのユーザーにとっては便利ですが、これは裏を返せば特殊なニーズを持つユーザーにとっては十分に要望に答えることができないという点でしょう。

Microsoft teamsの特徴

Microsoft teamsは、一言でいうとプロフェッショナル仕様であるということです。

日本マイクロソフト社は実際に、この製品のプロモーションもかねて、自社内でteamsをフル活用して週休3日制を導入しました。
teamsを使って業務効率の改善ができたことは、teamsが同社が開発したOffice 365 のサービスのほとんどと連携が取れる機能を備えていることが大きいと推測できるでしょう。
つまり、Teamsは単なるビデオ会議ツールというよりは、組織内で膨大な数の資料と情報をストレージした上でシェアを可能にし、組織の構成員がどこにいても一括で管理して迅速に対応できるように設計されたリモートワーク全般のためのツールだと言えます。

このような機能を備えながらも、UIは使いやすく設計されてはいます。しかし高度な情報処理を必要としていない小規模組織や、そもそもPCの使い方から教えなければならないご年配の構成員が多数在籍する組織にとっては、teamsの機能は少し重すぎる+フルに使いこなせない、といえるかもしれません。

Google Meetの特徴

Google Meetの特徴は、Googleアカウントを登録すれば簡単に利用できることPCの場合は閲覧をブラウザから行うことの二点です。

Googleの提供するドキュメント、スプレッドシート、スライド、カレンダー機能といったほとんどすべてのツールとの連携が手軽に行えます。
欠点をあげるのであれば、G suiteを新たに契約する必要があるという事です。

Zoom、Google Meet、Windows Teamsの安全性を比較

ZoomGoogle MeetWindows Teams安全性を以下の観点から比較します。
ビデオ会議ツールの安全性について、アメリカ国家安全保障局(NSA)が、ZoomMicrosoft TeamsSlackといったツールの安全性を評価するレポートを公表しました。

こちらを参考にすると、安全性を測る基準は以下の8つであることがわかります。

① エンドツーエンドでの暗号化を実装しているか?
② 通信の暗号化は、強力でよく知られるテスト可能な暗号化標準に基づいているか?
③ 多要素認証は利用できるか?
④ ユーザーはセッションに接続するユーザーを確認および制御できるか?
⑤ プライバシーポリシーでサードパーティあるいは関連会社への情報共有を認めているか?
⑥ ユーザーはクライアントとサーバーの両方で、サービスとリポジトリから必要に応じてデータを安全に削除できるか?
⑦ オープンソースで開発されているか?
⑧ アメリカ連邦政府のセキュリティ認証であるFedRAMPを準拠しているか?

これによれば、3つのツールの安全性にはには以下の相違があります。

まず「1. エンドツーエンドでの暗号化を実装しているか?」という観点においては、Zoom、Teams、Meetsのうち、Zoomのみが実装しています。

一方で「2. 多要素認証は利用できるか?」においては、Zoomのみが採用していません。

「6. ユーザーはクライアントとサーバーの両方で、サービスとリポジトリから必要に応じてデータを安全に削除できるか?」という点においては、Zoomだけが、サーバーで、サービスとリポジトリから必要に応じてデータを削除することができません。

他の5点に関しては、3つのツール間に大きな相違はありません。
3つのツールのうち、このデータからはZoomが最も安全性が低いように思われますが、更新が随時行われているので、導入前にその都度公式ホームページでの確認が必要でしょう。

まとめ

以上より、ZoomGoogle MeetWindows Teams、の3つのビデオ会議ツールを、価格、機能、安全性から比較しました。

ツールの中で最もユーザー数が多く、価格・機能面のどちらにおいても利用しやすいものの、急激なユーザー数の増加に対応しきれず一時期は安全性に不安が見られたZoom
安全性・機能ともに優れているがUIがやや使いにくいMicrosoft Teams
Googleアカウントを持っていれば誰でも利用できて、ドキュメントスプレッドシートスライドカレンダー機能と簡単に連携ができるが無料版のみの使用では三者の中で機能の制約が比較的大きいGoogle Meet

いずれも一長一短あるので、ニーズにあったものを使いましょう。

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