「Googleスプレッドシート」は、Googleが提供する表計算アプリケーションです。
以前までは、Microsoft社の提供する表計算ソフト「Excel」が主流でした。しかし近年では、情報共有しやすいGoogleスプレッドシートの利用者が増えています。
また新型コロナウイルスの影響によって在宅ワークが増えたことも大きく影響しています。
そのため、オンライン上で複数人が閲覧・編集が可能な「Googleスプレッドシートのニーズ」がさらに高まったのです。
しかし、まだまだGoogleスプレッドシートの機能を理解していない方も多いのではないでしょうか?
「ExcelのGoogleバージョン」くらいの認識しか持っていない方も多いはず!
そこで今回は、
Googleスプレッドシートの便利な機能
Excelとは何が違うのか?
「Googleスプレッドシートとはどういうツールなのか?」この3つの基本を中心に、わかりやすく解説します。
Googleスプレッドシートを使い始めたばかりの方や、ExcelからGoogleスプレッドシートに移行したい方はぜひ参考にしてみてください。
Googleスプレッドシートの基本的な特徴
こちらではGoogleスプレッドシートの一番基本となる特徴8つをご紹介しています。
① 複数人での同時閲覧・編集を設定できる
② コメント機能が標準搭載
③ 編集した内容が自動保存される
④ Googleドライブへの自動保存
⑤ 変更履歴の確認が可能
⑥ データの復元も可能
⑦ 別のスプレッドシートを参照できる
⑧ Excelと同じように関数を使用できる
特徴① 複数人での同時閲覧・編集が可能
Googleスプレッドシートは、複数のユーザーによって同時編集できるのが大きな魅力です。
複数人でスピーディーにシートを作成したいときなどに非常に役立ちます。
編集権限は、「閲覧のみ」 or 「編集」をメンバーごとに設定可能です。
また、「URLを知っている人であれば誰でも閲覧可能」という状態にすることもできます。
同時編集できる人数は50アカウント。閲覧のみであれば最大200アカウントと同時に共有できます。
加えて、ほかのユーザーの作業状況をリアルタイムで確認できるのもポイント。
編集中のメンバーのステータスが表示され、作業しているセルの色も変わるので、誤って同じ箇所を編集してしまうようなミスは起きません。
・ 同時編集できる人数は50アカウント(閲覧のみは最大200アカウント)
・ リアルタイムでの作業状況の確認が可能
スプレッドシートを共有する方法は?
それでは他のユーザーとのデータ共有の方法を確認していきましょう。
Googleスプレッドシートでは、前述通り情報共有の公開アカウント範囲を設定することができます。
情報共有の設定が終わったら、URLリンクをコピーして共有相手に知らせることで、URLからデータの閲覧・編集ができるようになります。
リンクを知るユーザー全員が使用可能なURLリンクを出力する際は、
・コメントが可能な「閲覧者(コメント可)」
・編集も可能な「編集者」
また、スプレッドシート右上の共有ボタンから共有相手に直接メールを送ることも可能です。
共有ボタンをクリックしたら共有したい相手のメールアドレスを入力し、追加するユーザーを入力します。
入力が完了したら、送信ボタンをクリックすることで共有相手に招待メールが送信されます。
共有権限設定の注意点
共有権限の設定は、不正アクセスの予防やデータ保護の観点から、ビジネスシーンでは必須の設定といえます。
例えば、共有設定で「リンクの共有オン、リンクを知っている全員」を選択すると、リンクを知っている人の全てがシートを閲覧できるようになります。
ただし検索にはヒットしないものの、予期せぬ形でリンクを入手されてしまった場合は、第三者がスプレッドシートを閲覧できてしまう可能性もあるので注意してください。
もし特定のユーザーとデータの共有をする場合には、「リンクの共有オフ、特定のユーザーと共有」を選択しましょう。
万が一知らない誰かにリンクを知られても、オーナーの許可がなければデータを見ることできないので、安全性はかなり高いといえるでしょう。
特徴② コメント機能を搭載
Googleスプレッドシートには、標準で「コメント機能」が搭載されています。
この機能を使って、コメントしたいセルにメッセージを残すことが可能です。
入力したコメントには「コメントした人のアカウント」が自動的に挿入されるため、「誰がコメントしたか?」もひと目で確認できます。
また、コメントに対して返信することもできるので、チャットのようにやり取りすることも可能です。
コメント機能を使うことにより、他のユーザーに対して進捗状況や連絡事項などの情報をリアルタイムで共有できるので、円滑に作業を進めることができます。
Excelには搭載していないGoogleスプレッドシートならではの嬉しい機能と言えますね。
・誰が残したコメントか非常にわかりやすい
・他のユーザーとのリアルタイムでのやり取りが可能
特徴③ 編集した内容が自動保存される
Excelを使用している方のなかには、ファイルを保存し忘れて更新内容が全て消えてしまったという経験がある方も多いのではないのでしょうか?
Googleスプレッドシートであれば、シートの編集を行うと自動で上書き保存が行われる為、データ損失の心配はありません。
編集データだけでなく、変更履歴が自動で保存されるのもGoogleスプレッドシートならでは。
変更履歴から変更前の状態を確認したり、変更前のデータを復元することも可能です。
※ 自動保存機能を使用するにはインターネットに接続している必要があります。オフライン状態では自動上書き保存は行われないため、注意して下さい。
・変更履歴も保存される
・インターネットに接続している必要がある
特徴④ Googleドライブへの自動保存
Googleスプレッドシートは、Googleのクラウドストレージサービス「Googleドライブ」と一体化しているのも特徴です。
編集・作成したGoogleスプレッドシートは、Googleドライブに自動的に保存されます。
またGoogleドライブ上でGoogleスプレッドシートのファイルを新規作成することも可能です。Googleドライブ上ですべての作業を完結できるので、効率的に仕事を進められます。
なお、ワープロソフトのGoogleドキュメントやプレゼンソフトのGoogleスライドも、Googleドライブと一体化しています。
・Googleドライブからスプレッドシートの新規作成も可能
特徴⑤ 変更履歴の確認が可能
先述したように、Googleスプレッドシートはファイルが自動保存されるだけでなく、変更履歴も自動で保存されます。
その変更履歴を確認すれば、編集したメンバーと編集内容が時系列順にわかります。
過去の履歴も残されているので、編集履歴を遡ってシートの変更内容を確認したい時に非常に便利です。
・履歴には編集したメンバーも記載される
特徴⑥ データの復元も可能
Googleスプレッドシートの変更履歴は、過去に遡って変更内容を確認できるだけでなく、変更履歴内にある特定のバージョンを復元させることも可能です。
誤って過去のデータを削除してしまっても、簡単にデータを復元させられるので安心ですね。
データを復元させるときは、変更履歴をチェックし、復元したいバージョンをクリックして「この版を復元」をクリックしましょう。
特徴⑦ 別のスプレッドシートを参照できる
Googleスプレッドシートでは、「IMPORTRANGE」という関数を使うことで、別のスプレッドシートの内容を挿入することができます。
また、「IMPORTRANGE」は、元データを修正すれば、データを参照している別シートの表も自動で更新されるので、データの管理方法が簡素化して工数の削減につながります。
この関数はExcelには存在しない、Googleスプレッドシート独自の関数となっています。
・スプレッドシートの独自関数「IMPORTRANGE」を使用する
特徴⑧ Excelと同じように関数を使用できる
Googleスプレッドシートは、Excelと同じように関数を使ってデータを作成できます。
SAMやIF、VLOOKUPなどの定番の関数も、もちろん使用可能です。
例えばExcelと同じように関数や数式を使って数値を自動的に計算したり、グラフ作成が可能です。Googleスプレッドシート使用して、Excelと同じように請求書やリストなどを作成し印刷することもできます。
関数の使い方は、ツールバー上の「Σ」アイコンを使う方法と、ツールバーの「挿入」から「関数」をクリックする方法の2パターンが用意されています。
スマホで編集を行う際は、入力欄の左にある「fx」アイコンから関数を挿入しましょう。
ただし、Google スプレッドシートはサーバー側が処理を行っているので、インターネットが繋がっていないとデータの処理ができない点には注意が必要です。
まとめ
今回は、Googleスプレッドシートの便利な機能について紹介しました。Excelには搭載していないGoogleスプレッドシートの独自機能についてご理解いただけたと思います。
搭載している機能を理解して上手く活用すれば、効率的に作業できてスピーディーに仕事を進められるでしょう。
また、GoogleスプレッドシートはExcelとの互換性もあるので、ExcelのデータをそのままGoogleスプレッドシートに移行させることもできます。
なお、Googleスプレッドシートはオンライン上でしか操作できないので、オフラインでデータの作成などを行いたい方は、PCにExcelのデータを残しておいたほうがよいでしょう。
Googleスプレッドシートを使用することで、社内のExcelデータを全てオンライン可することが可能です。
オンライン化することで、さらにリモートワーク・ホームオフィスへの対応がより快適となります!
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